2024.12.20

研究室製品ニュース トピックス7

【研究開発部部員 マジメにつぶやきました】

着色料は危険?

 着色料はレイラ化粧品では主にメイクアップ製品に使われ、具体的にはファンデーション、ほほ紅、シャドー、口紅など、どのメイクアップ化粧品にも欠かせないものです。かなり身近なものなのに、なぜ「着色料は危険!」と感じてしまうのでしょうか。子どものころ(主に1970年代)鮮やかな色の食品がたくさん存在していて、そういった食品をつい食べたいと思っても母の「ダメ!」の一言で食べられなかったのを思い出します。そのころにはすでに「着色料は危険」と思われていたのですね。レイラ化粧品の着色料の使い方は、同様の背景を色濃く反映しているようです。
 中でも一番嫌われている(?)のはタール色素ですが、レイラ化粧品では安全性基準に厳しいアメリカのFDA(アメリカ食品・医薬品局)許可リストに準じてタール色素を使用しています。基礎化粧品には着色料は使用していません。色(青、ピンク、黄など)がついているものがありますが、整肌等の目的で配合している原料の色によるもので、着色料による色ではありませんので、ご安心ください。
 レイラ化粧品でのそれぞれの着色料の使い方をご紹介します。ファンデーション類、ほほ紅、アイシャドー、アイブロー、アイライナーはタール色素を使わず、無機顔料(例:酸化鉄)のみ使用。口紅は無機顔料と、タール色素の中で5色*のみを使用。ヘアマニキュアは染色性の強さよりも安全性を第一に、FDA許可リストに収載されている染料系タール色素5色(青1、橙205、赤227、紫401、黄203)のみを使用。リキッドアイライナー(ブラック)のカーボンブラックは、トラブルの原因となる不純物を取り除いたものを使用しています。
 天然色素の選択肢もありますが、天然=安全ではないことは皆さんご承知のことと思います。レイラ化粧品では1980~2000年くらいにベニバナを使った口紅を販売していましたが、アレルギー性の問題により販売終了としました。最近ではアイシャドーや口紅の一部の色に使用していたカルミン(エンジムシから抽出)も、やはりアレルギー性の問題から使用しない処方に改良してきました。ただし今後、天然色素でも安全性の高いものであれば使用の可能性はあります。

 選び方や使い方次第で安全性を確保できれば、着色料が危険とは言えないのです。

*口紅に使用するタール色素5色…口に入っても身体に蓄積されることなく排泄される「顔料系の赤202と赤226」、食品添加物として使われる「青1、黄4、黄5を水や油に溶けない顔料系にしたもの」、あわせて5色。